三大合併症

糖尿病腎症

体内を巡ってきた血液には、さまざまな老廃物が含まれています。腎臓は、血液をろ過して老廃物などを尿中に排出し、きれいになった血液を全身に戻す役割を果たす器官です。ところが高血糖の状態が続くと、腎臓の中にある毛細血管が傷つき、腎臓のろ過機能が低下していきます。


このように糖尿病によって起こる腎臓の障害を、糖尿病腎症といいます。 糖尿病腎症は以下に示す5期によって進行していきます。第1期腎症前期は自覚症状がなく腎機能検査でも異常が発見されない段階です。第2期早期腎症は糖尿病発症から10~15年経過すると、尿中に微量アルブミン尿が認められるようになります。


このとき腎機能にはまだ大きな異常がなく、自覚症状もありません。第3期頸性腎症は前期と後期に分かれます。前期は微量アルブミン尿が出はじめ、さらに10年ほど経過すると、タンパク尿が出るようになります。腎機能検査ではまだ大きな異常はありません。後期ではタンパク尿が持続して見られるようになり、腎機能検査でも糸球体ろ過値が低下し始めます。


そして高血圧が顕著になり、むくみも見られるようになります。第4期腎不全期は治療しないと第3期から5~6年で腎不全に至ります。タンパク尿のほか、糸球体ろ過値の低下、クレアチニン値の上昇が見られ、体のだるさも強くなってきます。第5期透析療法期は腎臓の機能がほとんど失われた状態です。糖尿病発症から30年で至るケースが多く、末期腎不全と呼ばれる状態で、人工透析をしないと命に関わります。


このように早期発見、早期治療が大事ですが第3期になるまで自覚症状がほとんど現れません。放置すると腎臓の機能はどんどん低下し、老廃物が体内にたまってしまいます。腎機能がほぼ失われると、人工的に血液をろ過する人工透析を行わなくてはいけません。毎年約1万1千人が糖尿病腎症によって人工透析を始めるといわれ、人工透析の最大の原因となっています。